台湾の南西部、ある学校の教室で、子どもたちがシラヤ語で歌い、読み上げています。シラヤ語――それは、最後の話者が100年以上前に世を去り、いったんは「消滅した」とされた言葉です。死んだはずの言葉が、なぜいま、子どもたちの口からよみがえっているのか。その答えは、ひとつの「文字」にありました。 消えかけた、声 台湾の先住民(原住民)は、この島に数千年前から暮らし、のちに太平洋の島々へと広がっていった「海の民」、オーストロネシア系の人々の源流ともいわれます。ハワイやニュージーランド、フィリピンやインドネシアの島々 ...