2019年11月、エストニア南西部を流れるパルヌ川で、150年近くそこにあった壁が消えた。幅151メートル、高さ4.5メートルのシンディ・ダム。その跡地を、川が久しぶりに自分の速度で流れていく。「大変な挑戦でした。でも今、仕事がほぼ終わって、私たちはとても誇りに思っています」。事業を率いたエストニア環境庁のクッリ・タンムールさんは、そう語っている。 1万匹が、100匹になるまで パルヌ川は全長144キロメートル、270の支流を合わせると3300キロメートルに及ぶ水系で、その流域はエストニア国土のおよそ6分 ...