ハラレの女性メリサ・カスさんの母親が亡くなったのは、家族が最も備えていなかった時だった。ジンバブエの葬儀は、食事や音楽をともなう盛大な見送りが慣習となっており、体面を保とうとするあまり借金を抱える遺族も少なくない。そこに現れたのが、地元の「葬儀組合」だった。大鍋と食料の袋を抱え、火まで熾してくれた。「その時、加入しようと決めたんです」とカスさんは振り返る。 弔いのための積立が、生きている人を支え始めた ジンバブエの葬儀組合は、20世紀初頭の植民地時代にまでさかのぼる。近隣国、特に南アフリカへ出稼ぎに出た労 ...