アルゼンチン北西部、標高4,000メートルを超えるアンデスの高地に「ラ・プナ」と呼ばれる土地がある。強烈な紫外線が降りそそぎ、昼と夜の寒暖差は激しく、塩の湖が点在する。地球上でもっとも過酷な環境のひとつだ。そんな場所に、35億年前から生き延びてきた微生物がいる。いま、その微生物が、世界中の痩せた土地で作物を育てる力になろうとしている。 20年の基礎研究から生まれたもの 世界の土壌の三分の一は、繰り返される耕起や化学肥料の使用によって深刻に劣化しているといわれる。塩害、乾燥、強い日差し——こうした条件下では ...