マラウイの首都リロングウェから約90キロ。トウモロコシや豆を育てる農村カサクラ村では、日が沈むと長らく闇が訪れていた。子どもは灯りの下で勉強できず、店は早じまいし、夜の往来は危うい。だが今、この村のおよそ9,000世帯すべての屋根に、小さな太陽光パネルが載っている。送電網ではなく、村人自身が運び、灯し、守る電気が、暮らしの時間を夜へと延ばし始めた。 ロウソクと灯油の先へ マラウイで安定的に電気を使える人は、2024年時点で人口の約26%にすぎない。国土に広く散らばる農村まで送電網を延ばすのは、費用も時間も ...