スペインとポルトガルの国境を、ドウロ川(スペイン語ではドゥエロ川)がゆったりと流れる。ワインの名産地として知られるこの渓谷の村々で今、静かな「独立」が進んでいる。軍事でも政治でもない。電気の独立だ。大企業から請求されるまま電気代を払う暮らしから、自分たちで太陽光発電をつくり、所有し、分け合う暮らしへ——。過疎と高齢化に悩む小さな町の人々が立ち上げた越境エネルギー協同組合の物語である。 メガソーラーの波と、置き去りにされる村 ドウロ/ドゥエロ渓谷は、スペイン西部からポルトガル東部へと広がる国境地帯だ。多くの ...